Client Story

プロジェクト紹介

映像で導く、銀世界への移住

  • 昭和村役場

    産業建設課 観光交流係長

    山内 康次Kouji Yamauchi

    福島県の南西部に位置し、豪雪地帯として知られる福島県昭和村で、観光事業 / プロモーション / 村営施設の運営などに従事。過疎地域でありながらも、近年は社会増を実現している同村にて、移住・定住施策の推進も担っている。

当年度だけでなく、未来への成果を見据えて

昭和村(福島県)では以前より移住促進施策を進めており、その一つが令和3年度に実施した「昭和村移住促進動画制作業務委託」の公募型プロポーザルです。このプロポーザルにmyProduct株式会社(以下、マイプロダクト)さんが手を挙げていただき、採択されたことで今に至る協業が始まりました。

審査会のプレゼンテーションで、マイプロダクトさんが作成された動画を拝見させていただいた時のことはよく覚えています。映像美や人にフォーカスした構成など、昭和村が求めているものに合っているなと審査員全員が感じましたし、そのクオリティの高さに驚かされました。

そういった制作された動画の完成度ももちろんですが、スタッフの方が実際に昭和村に住みながら撮影するというコンセプトの部分に本気度を感じられたことも、採択させていただいた大きな要因でした。移住促進という大きな目的がある事業であったので、そこに対する部分に真剣に向き合ってくれているというのは、こちらとしても嬉しかったですね。

このプロポーザルを行う以前まで、昭和村では外部委託で動画制作を行ったことがなかったので、どのようなものが出来上がるのかという期待感は大きかったです。加えて、移住プロモーションとして、広告配信を行うということも提案いただきましたので、移住を検討されている層に、どれだけ多く届けられるかという点も楽しみな部分でした。良い動画を制作しても、見られなければ意味がありませんからね。

令和3年度に制作した動画を振り返る山内さん

動画制作を行う上では、実際に昭和村に移住した方を被写体として取り上げることになったため、住民の協力が不可欠でした。不特定多数の人に見られる動画になりますので、出演される方も不安があったかと思います。そういう点で、撮影に入っていただいたマイプロダクトさんのスタッフの人柄も、本件を進めていく上では大きな助けになりました。長期滞在して昭和村に密着していただき、住民の方々とも積極的にコミュニケーションを取っていただいたお陰で、昭和村の一員として完全に溶け込んでいた印象があります。映像を通じて住民の素顔を引き出せたのは、そうしたことも大きかったのではないでしょうか。

動画のコンセプトの方向性や被写体の選定などは、議論しながら進めてまいりました。昭和村は「かすみ草」や「からむし織」が有名で、外せないだろう、と。それらに携わる移住者がいましたので、そういった方々の撮影を行いました。

当時のことを振り返ると、企画を詰めていく際に、昭和村が抱えている課題や、将来どのように進んでいくべきかなど、いろいろと議論をさせていただいたのを思い出します。本件は令和3年度の施策でしたが、当年度にどのような成果を出すかということに目が行きがちです。ただ、そこに留まらず、マイプロダクトさんからは次年度以降を見据えてどのような展開ができるかを提案していただいたことで、先につながる移住促進のプロモーションを進めていくことができました。そうした議論を深める過程で、現状の昭和村を知り、理想の未来について考えたことも、完成した動画に生かせられたのかなと思います。

配信した動画は、広告運用を行ったお陰で、たくさんの方に見ていただくことができました。移住に対して確度の高い層に届けられるように運用していただけましたし、どのような層に興味を持っていただけたかというデータも蓄積できました。早速次年度に生かしていきたいと考え、現在は新たな動画プロモーション事業を進めています。

村との出会いと自分の好きなことを語る、「移住者の方に、聞いてみました」

ありのままの「冬の昭和村」を届ける

令和4年度の移住促進事業の一つとして、移住を考えている方に対し「冬の昭和村」を知ってもらうことを目的に、新たな動画制作を行っております。今まさに(2023年1月末)、マイプロダクトさんのスタッフの方が現地滞在しながら撮影を行っていただいています。

令和4年度の動画プロモーション施策は、前年度の広告運用データをもとに実施することになるので、前回よりも移住の確度が高い層に届くことへの期待は大きいですね。

昭和村に移住する上で一番のネックになるのは、豪雪地帯における冬の暮らしです。ありがたいことに、昭和村はここ数年の間で、社会増を実現することができ、都会からの移住先として注目されております。ただ、そうして興味を持っていただいた方々に対して、良いところだけではなく、雪がある冬の生活がどのようなものかを知ってもらいたい。そういう共通認識のもと、マイプロダクトさんから企画を提案いただき、今も相談しながら進めているところです。

昭和村は大雪が降らなければ、本当に最高の村だと思います。でも、ずっと暮らしている住民にとっても、時折訪れる大雪には苦労させられますし、慣れることはありません。そうした実態を知った上でも、昭和村に興味を持っていただくことができるような、ありのままの昭和村を映し出した動画を配信したいです。本音は厳しいところを見せたくないと思っていますが(笑)。でも、冬が大好きという人もいらっしゃるかと思いますし、そうで無い方も含めて、どのような反応があるのか楽しみですね。

昭和村の移住施策の今後について語ってくれた山内さん

コロナ禍をきっかけに、都会から地方への移住を考える方が増えています。自身の人生や暮らしを見つめ直した時に昭和村のかすみ草を知り、移住して来た夫婦もいらっしゃいます。そうしたタイミングでマイプロダクトさんと協業することになり、移住プロモーションを行う際に活用できる動画を揃えることができました。相談会などで「昭和村ってどういうところですか?」と聞かれたときに、お見せできるものがあるのはとても心強いです。

昭和村が実現した社会増も、これまでのマイプロダクトさんとの取り組みも無関係ではないと思います。今まで無かったものをつくったというのは必ずプラスになる。人口が減る中で、移住者を増やさなければならないという中で始めた動画によるプロモーション事業でしたが、一定の効果が出ていると考えています。

こうした動画制作 / 広告運用といったプロモーション施策の成果ももちろんですが、昭和村に入り込み、地域に溶け込み良好な関係を築いていただいたことは、協業した上で大切な成果だと思っています。これは今後もマイプロダクトさんと事業を進めていく上で、大きな価値になってくるのではないでしょうか。まずは今年度の事業で成果を出し、次年度以降も共に進んでいくことができればいいですよね。

※掲載内容・所属・役職などは2023年1月のインタビュー時点のものです

自治体名
福島県昭和村
総人口
1,246人(2020年国勢調査より)
面積
209.5k㎡
主要産業
からむし織、かすみ草